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乳酸菌と食物繊維~同時摂取で腸内環境と便秘への効果もアップ?

つらい便秘を改善する効果が高いのが、乳酸菌が豊富に摂れるヨーグルトなどの発酵食品。同様の働きをする食べ物として「食物繊維」の多い食品をあげる人も多いのですが、食物繊維も乳酸菌のエサだって知っていましたか?

今回は食物繊維と乳酸菌が腸内環境を改善するメカニズムについて、詳しくご紹介していきます。

食物繊維とは

「食物繊維」とは、食べ物の中に含まれる、私たち人間の消化液では分解できないものの総称です。体に吸収されることなく便として排出されてしまうため、これまでは身体にとっては役に立たないものだと思われてきたのですが、最近になってその腸内環境の改善に寄与する効果が見直され、「第6の栄養素」と呼ばれるようになってきました。

そもそも分子構造からみると食物繊維は多糖類であり、生き物の体を作り動かす三大栄養素である炭水化物の仲間です。栄養学上は炭水化物から食物繊維を取り除いたものを「糖質」と呼ぶので、食物繊維は不要物とみなされやすいのですが、食物繊維も乳酸菌のエサとなる、いくつもの糖が繋がってできているのです。

【食物繊維は炭水化物の仲間】

         
炭水化物
食物繊維 糖質
水溶性不溶性糖類オリゴ糖多糖類
(食物繊維を
除く)
単糖類 二糖類

生き物のエネルギーとなる単糖類や二糖類などと同じものでありながら、糖の繋がり方が違うだけで、消化吸収されない性質をもちます。食物繊維には水への溶け方の違いによって、大きく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けることができます。

水溶性食物繊維の種類と含まれる食べ物

水溶性食物繊維は水に溶ける性質を持っています。キノコや海藻などの表面のヌメリ、これが水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維はネバネバ・ヌルヌルとしたものが多いのですが、水に溶けてサラサラとするタイプもあり、食品や飲料にも添付されています。

水溶性食物繊維が多く含まれる食品と、水溶性食物繊維の種類は次のようなものになります。

【水溶性食物繊維が多い食べ物】

  • 昆布
  • わかめ
  • ひじき
  • こんにゃく芋
  • 里いも
  • 納豆
  • アボガド
  • オクラ
  • フルーツ全般 など

【水溶性食物繊維の種類】

  • フコイダン
  • ペクチン
  • イヌリン
  • アルギン酸ナトリウム
  • アルギン酸カリウム
  • カラギーナン
  • グルコマンナン
  • ガラクトマンナン
  • グアーガム
  • ポリデキストロース(人口食物繊維) など

水溶性食物繊維の働き

水溶性食物繊維は水とまじりあい便を柔らかくしてくれるので、便通がスムーズになり便秘の改善に役立ちます。胃や腸をゆっくり移動していくことで空腹感も抑えることができるので、美容やダイエットのために女性は積極的に摂りたい成分だといえます。

水溶性食物繊維は粘着性があり、胆汁酸やコレステロールなどの不要なものを吸着して体外に排出する効果があります。その他にも、熟した果物に含まれる難消化性デキストリンと呼ばれる水溶性食物繊維には糖の吸収をおさえ、食後の血糖値の急激な上昇を抑制する作用があることがわかっており、糖尿病や動脈硬化の予防にも期待がもたれています。

不溶性食物繊維の種類と含まれる食べ物

水に溶けない不溶性食物繊維は、植物などの細胞壁を構成する成分です。噛み砕きにくい野菜に多い長い筋のように、ボソボソ・ザラザラとしているのが特徴で、エビやカニの表皮などのほか次のような食品に多く含まれています。

【不溶性食物繊維が多い食べ物】

  • 玄米
  • トウモロコシ
  • イヌリン
  • 大豆
  • おから
  • キャベツやブロッコリーなどの筋張った野菜
  • かんぴょう
  • 栗 など

【不溶性食物繊維の種類】

  • セルロース
  • ヘミセルロース
  • リグニン
  • キチン
  • キトサン など

不溶性食物繊維の働き

不溶性食物繊維は水には溶けませんが、水分を吸収して膨張する性質があります。腸の中で大きく膨らむことで腸壁を刺激し、蠕動運動を促がして便秘を改善する効果があり、悪玉菌によって作られた腐敗物質を便と一緒に排出することで腸内環境の改善につながります。ただし、摂りすぎると腸内の水分を奪って便を硬くしてしまい、逆に便秘や下痢などの原因になることもあります。

乳酸菌のエサになるのは水溶性食物繊維

食物繊維がお腹に良いのは、やわらかい便を増やしてお通じを良くするだけではありません。食物繊維は乳酸菌のエサとなる、糖からできています。私たちの体に備わっている消化酵素では分解することはできませんが、実は、乳酸菌は水溶性食物繊維を好んで分解し、糖として養分にします。そう、水溶性食物繊維は善玉菌が活動するエネルギーとなって、腸内環境の改善に役立つのです。

乳酸菌の栄養源として食物繊維が優れているところは、消化されにくいところにあります。同じように炭水化物に含まれる単糖類や二糖類は小腸で体に吸収されてしまい、大腸に住む乳酸菌のところにはなかなか届きません。ですが、人体に分解・吸収されることのない食物繊維は大腸にそのまま届き、大腸に住む乳酸菌を増やして乳酸をたくさん作り出すことで悪玉菌の繁殖を抑制するので、整腸効果が高いのです。

食物繊維をしっかり摂ると腸が活性化し、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防にも繋がるのですが、食の欧米化により日本人の食物繊維の摂取量が減少しています。そのため厚生労働省では、18歳以上の男性は1日あたり20g以上、女性は18g以上の食物繊維を摂るよう呼び掛けています(「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より)。

食物繊維と同様に乳酸菌のエサとなるオリゴ糖については、「乳酸菌とオリゴ糖の関係~乳酸菌は栄養源のオリゴ糖と摂取が効果的」をご覧ください。

便秘には乳酸菌と食物繊維どっちがいいの?

乳酸菌は腸内の善玉菌を増やして腸を活性化させ、食物繊維は便の排出を促がしながら腸内で乳酸菌のエサとなって悪玉菌を抑制するなど、作用に違いはあっても、どちらも便秘を改善します。と聞くと、「じゃあ、どっちを摂ればいいの?」と考えてしまいがちですが、乳酸菌と食物繊維、どちらかがより優れているというわけではありません。

なぜなら、乳酸菌は食物繊維などの発酵のエネルギーとなる養分がなければ、死滅してしまうから。逆に食物繊維は乳酸菌がなければ乳酸を作り出すことができず、悪玉菌を抑制することができません。乳酸菌と食物繊維はお互いに助け合う関係で、どちらかが欠けると充分な効果を発揮できなくなってしまうのです。

乳酸菌と食物繊維は、同時に摂ることで相乗効果を発揮して、頑固な便秘を改善することができます。乳酸菌と食物繊維は意識して、バランスよく摂取していきましょう。

乳酸菌や食物繊維でおならが増える?

食物繊維の多いさつまいもを食べると、「おならが増える」とよくいわれます。食べ物を食べるときにのみ込んだ空気や、腸内細菌が活動することで生じたガスがおならの正体ですから、腸内細菌を活性化させる乳酸菌や食物繊維を摂ることでおならが増えるは、理屈にかなっています。

おならは臭いというイメージがあるので、乳酸菌や食物繊維でおならが増えるのは困ると不安になる人も多いのですが、善玉菌の発酵によるおならは臭くありません。乳酸菌や食物繊維は確かにおならを増やしますが、臭いおならを作る悪玉菌を抑制する効果がありますから、安心して摂取していきましょう。

乳酸菌とおならの関係については、「おならが臭い・止まらない!乳酸菌でおならが増える?減る?」をご覧ください。

乳酸菌と食物繊維を同時に摂れるサプリ

乳酸菌と食物繊維は一緒に摂ることでより効果的に腸内環境や便通の改善につながりますが、どちらも継続的に摂取する必要があります。
摂取の助けになるのがサプリですが、何種類も飲むのは大変なので、乳酸菌やビフィズス菌と食物繊維が一緒に摂れるサプリがおすすめです。乳酸菌などと一緒に配合されている食物繊維は、栄養源になりやすい水溶性食物繊維が多いようです。
毎日の食事のみで摂取量を満たすのはなかなか難しいので、上手にサプリを活用しましょう。

【乳酸菌と食物繊維が一緒に摂れるサプリ】

商品名
水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
善玉菌のチカラ アルギン酸カリウム  
EC-12 水溶性食物繊維  
ビフィズス菌+ミルクオリゴ糖 ガラクトマンナン セルロース
ラクテクト フコイダン