おならが臭い・止まらない!乳酸菌でおならが増える?減る?

「おなら」は便秘とともに、お腹の健康をはかる大事なバロメーターです。おならの臭いや回数が多いことで悩む人も多いのですが、腸内環境を改善する乳酸菌には、おならを改善する効果もあるのでしょうか?

今回はおならの原因や成分について解説しながら、乳酸菌がおならにおよぼす効果について、詳しくご紹介していきます。

「おなら」の由来

そもそも「おなら」とは、私たちの体の肛門から排出されるガスのこと。おならの語源は音が鳴ること、「お鳴らし」だといわれていて、正確には、排出されるときに音がするものをおならと呼び、音がしないものを「屁」と呼ぶのだそうです。

おならの仕組み

おならは「恥ずかしいもの」と捉えられがちですが、おならは決して悪いものではありません。おならの正体は、食事をするときに食べ物と一緒に飲み込んでしまった空気に、腸内細菌が腸内で活動する際に排出したガスがプラスされたものです。こういったガスの一部は腸壁に吸収されますが、吸収しきれずに腸内に残ってしまったものは、おならとして体外に排出しなくてはいけません。

残ったガスがたまると胃腸を圧迫して体に負担がかかりますし、腸管が膨らむことで腸の動きが悪くなってしまうので、おならが正常に出ないと、腸の機能が悪化して健康を害する可能性があるからです。

臭いおならが出る原因

おならは腸の蠕動運動とともに、体の中から便を押し出す役割も担っています。生きるために必要不可欠な生理現象の一つではあるのですが、嫌な臭いを伴うことも多いので、おならを必要以上に我慢してしまう人は多いですね。

ご存知のように、おならの臭いには個人差があり、同じ人間であっても、食べた物や体調によっておならの臭いが変わります。おならの大部分は私たちが飲み込んだ空気で、その中に腸内細菌が排出したガスや食べ物を腐敗させることで生じた、次のような成分が混じっています。

  • 酸素
  • 二酸化炭素
  • 窒素
  • アンモニア
  • メタン
  • 硫化水素 などなど

私たちが飲み込んだ空気は、本来無臭です。おならが臭いか、臭くないかは、腸内細菌によって決まるのです。

善玉菌の出すガスは臭くない

私たちの腸内には、500~1,000種類もの腸内細菌が住み着いています。その中でも乳酸菌を始めとする善玉菌は発酵によって消化を助け、私たちの健康をサポートしてくれます。こういった善玉菌は、発酵をする中で嫌な臭いの素を作りません。

例えば乳酸菌は糖を分解して活動をしますから、分解されて糖となるでんぷんなどの炭水化物を好みます。善玉菌は主にご飯や豆などの炭水化物を分解し、二酸化炭素や水素、メタンなどの臭いが少ないガスしか出さないので、善玉菌が作るおならは臭くなりにくいのです。

悪玉菌の出すガスは臭い

炭水化物を好む善玉菌に対して、悪玉菌は肉類に含まれるたんぱく質や、ねぎやにんにく、ニラなどの硫黄が含まれる食べ物を好んで分解します。肉類や臭いの強い食べ物ばかりを好んで食べると、大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌の働きが活発になるのです。悪玉菌が食べ物を腐敗させて繁殖し、次のような刺激臭のあるガスを発生させるので、おならが臭くなってしまうのです。

  • 硫化水素
  • 二酸化硫黄
  • 二硫化炭素
  • インドール
  • スカトール

悪玉菌の繁殖以外にも、大腸がんになると腸内で出血して腐敗し、おならが臭くなることがあります。おならは健康であるかどうかの確認だけでなく、病気の発見にも役立ちますから、日頃から臭いの変化には注意をしておきましょう。

臭いおならの改善と乳酸菌

健康のためにも、おならはこまめに出ることが理想です。おならの臭いが気になるのであれば、乳酸菌による発酵食品や、乳酸菌のサプリメントを積極的に摂りましょう。なぜなら、乳酸菌はお腹の善玉菌を増やして活性化させ、臭いおならの素を作る悪玉菌の繁殖を抑えてくれるからです。

乳酸菌はもともと、腸内の善玉菌の一つです。ヨーグルトなどに含まれる動物性乳酸菌や、ぬか漬けやキムチなどに含まれる植物性乳酸菌を習慣的に摂取すると腸内でどんどん善玉菌が増えます。腸の働きが良くなることで老廃物の排出を促がして、悪玉菌による腐敗ガスの発生を抑えるので、おならの臭さを改善する効果が期待できるのです。

おならの回数が多い・止まらない原因

おならの臭いだけでなく、回数の変化にも注意が必要です。私たちは1日に8~20回程度のおならをし、200~1500ml前後のガスを排出していますが、さつまいもなどの食物繊維が豊富な食べ物を食べると腸内で善玉菌が盛んに分解するので、腸内のガスが増えて、おならの回数が多くなります。

こういったおならは勢いがあり、「プーッ」と大きな音を伴いますが、善玉菌の発酵が盛んでガスが増えていることによるものなので、たいして臭くはありません。気をつけないといけないのは、臭いおならの回数が増えた場合です。

普段通りの食生活をしていておならの回数が増えた場合には、次のような病気が潜んでいる可能性がありますから、不安な場合は一度病院を受診して相談をしておくといいでしょう。

  • 呑気症 …早食いや緊張のために空気を飲み込みすぎ、おならが増える
  • 慢性胃炎・クローン病 … 胃の粘膜の炎症のために消化機能が低下して便が溜り、腸内でガスが増える
  • 過敏性腸症候群 … 下痢と便秘を繰り返すことで腸内環境が悪化し、腸内でガスが増える

おならの我慢はダメ!

おならの回数や臭いが気になると、ついついおならを我慢してしまうものですが、これは健康に良くありません。おならは腸内で発生したガス、すなわち有毒な気体を体外に排出する生理現象です。おならを我慢しているとガスは腸から血液中に取り込まれて体中を循環して肌荒れやニキビを作る原因となって体にダメージを与えますし、皮膚や口から出ていこうとして体臭や口臭をひどくしてしまいます。

ストレスも、おならを増やすことに大きな影響を与えています。強いストレスや不安は自律神経系の働きを乱し、消化機能を低下させて、臭いおならの回数を増やしてしまうのです。「人前でおならがでたら、どうしよう…」と必要以上に気にするのも、おならを増やす原因です。おならの臭いや回数については、必要以上に神経質にならないよう心掛けましょう。

乳酸菌を摂るとおならが増える?

乳酸菌を積極的に摂取することで腸内に善玉菌が増えるということは、それだけ善玉菌の発酵が盛んになるということです。そのため乳酸菌を摂ると腸内のガスが増え、おならの回数も増えるのですが、これは乳酸菌など発酵によるもので、臭くない、良いおならです。腸の動きが良くなって健康になった証拠でもありますし、便をどんどん体外に押し出してくれるので、歓迎すべきことだといえますね。

もしおならが出すぎて困るようであれば、できるだけ空気を飲み込まないように気を付けてみてください。食事をゆっくりと良く噛んで食べたり、炭酸系の飲み物を控えたりと工夫をすると、おならの回数を減らすことができます。

乳酸菌でおならを改善できる?減る?

臭いおならが止まらない場合にも、乳酸菌は効果的です。止まらないおならの原因は、腸内の細菌バランスの乱れです。増えすぎた悪玉菌が溜った便を腐敗させて、臭いガスを発生させているわけですから、乳酸菌の効果で腸が活性化し、不要な便を押し出して悪玉菌の繁殖を抑えれば、自然とおならの回数が減って正常範囲に戻っていくはずです。

赤ちゃんの頃は乳酸菌を増やすオリゴ糖が豊富な母乳やミルクを飲んでいるため、おならは臭くありません。ところが人間の体は年をとるほど胃腸の機能が低下して、悪玉菌が増えて臭いおならが出やすくなります。乳酸菌にはこういった腸の機能の低下を防ぎ、腸をベストな状態に保つ効果がありますから、毎日少しずつでも乳酸菌を摂取して健康を目指しましょう。